佐々木家住宅 |
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切妻造石置杉皮葺の建物である。大屋根から一段落として、正面にはオダレと呼ばれる小庇、北側には桟瓦葺きの庇がつき、南面からは風呂場を突き出し、単調になりやすい切り妻造りに変化をもたせている。またオダレを支える持ち送りの部材には、唐草文様が彫り込まれ、細部意匠にも工夫が施されている。 ヤリノマには式台玄関が設けられ、ここからシモノマ・カミノマと続く鍵曲がり部分が接客部分で、ヒヤ・オクベヤが内向きの空間である。出入口は3カ所設けられ、客の位によって使い分けられていた。 他に、トコが平床、表側に縁がない、数多く設置された神棚などの特徴も見られる。 |
木幡家住宅 |
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街道に面する間口中央に主屋を建て、左右には塀を廻して門を開く。主屋背後は採光のための中庭を挟みながら、屋敷地背面まで座敷棟や広間、土蔵などを建てている。享保18年建築の主屋は、切妻造・平入りで、正面に格子戸をはめ、両脇は屋敷地を囲む土塀と一体化している。正面上部は漆喰で塗込め、ツシ2階には虫籠窓が設けられている。 土間部分の採光のために南側に設けられた高窓が面白い。 波模様の障子からぼんやりとした光が降り注ぐ。 間取りは土間部分と居室部分に大きく分かれる。広い土間や、ウスニワを挟んでミセとムコウミセを振り分ける形式は木原家住宅(広島県)や後藤家住宅(鳥取県米子市)にも見られる。ツシ2階や、土間・居室の境界に広い板の間を持たない点は新しい要素である。 |
堀江家住宅 |
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堀江家住宅は、島根県と広島県の県境近くに位置する。山を背にして、田圃の中にひっそりと建つ。 主屋の間取りは南北に大きく二つに分割される。北側はマヤとウスニワからなる土間である。南側はかつて土間に面して大広間を持っていたと考えられる。現在はミセノマ、イタマ、サンジョウと仕切られ、南はしにオモテとナンドが位置する。堀江家は広間型住居を原型とする。 この大広間を確保するため、上屋梁の下に棟木と同じ方向に大きな梁を通し、外側の柱からその梁に向けて登り梁を架け渡している。大空間を造るための登り梁の構造は、この住居のインテリアの見所となっている。 |